DIDS

DIDS
Skeletal formula
Ball-and-stick model
物質名
識別情報
3D model (JSmol)
略称 DIDS
バイルシュタイン 6543839
ChEBI
ChemSpider
ECHA InfoCard 100.152.489
IUPHAR/BPS
KEGG
MeSH 4,4'-Diisothiocyanostilbene-2,2'-disulfonic+acid
UNII
CompTox Dashboard (EPA)
性質
C16H10N2O6S4
モル質量 454.50 g·mol−1
融点 400 °C (752 °F; 673 K)
log POW 4.72
酸解離定数 pKa −3.21, −1.428, −0.37, 0.23
塩基解離定数 pKb 13.77, 14.37, 15.425, 17.21
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。

4,4'-ジイソチオシアノ-2,2'-スチルベンジスルホン酸(4,4'-Diisothiocyano-2,2'-stilbenedisulfonic acid, DIDS)は、その構造から明らかなようにイソチオシアネートに分類される化合物の1種である。通常、DIDSと略す。

利用

DIDSは細胞に対して陰イオン交換阻害剤として作用する[1][注釈 1]。このため、細胞を使った研究を行う際、細胞への薬物処置に用いられることがある[2]。例えば、塩化物イオン-炭酸水素イオン輸送体(バンド3)のようなアンチポートに用いられる[3]。DIDSはバンド3の外側から結合し同様の阻害剤であるDEPCは内側から結合するが、DIDSが結合したときDEPCは結合せずその逆も成り立つ[4]。

その他の性質

DIDSは、その名の通り、部分構造としてベンゼンスルホン酸を持っており、ここのスルホ基は水溶液中などで電離して負に帯電する。したがって、このスルホ基は陽イオンと塩を形成することもできる。この他、DIDSのイソチオシアネート基は、pH9から10において、第1級アミンと反応することが知られている[2]。

注釈

  1. ↑ 細胞が表面に持っている細胞膜は、そのままではイオンを透過しにくい性質を持っており、細胞は必要なイオンを通すための特別な仕組みを持っている。この特別な仕組みを阻害する。

出典

  1. ↑ Jessen, Flemming; Sjøholm, C; Hoffmann, EK (1986), “Identification of the anion exchange protein of ehrlich cells: A kinetic analysis of the inhibitory effects of 4,4′-diisothiocyano-2,2′-stilbene-disulfonic acid (DIDS) and labeling of membrane proteins with3H-DIDS”, Journal of Membrane Biology 92 (3): 195, doi:10.1007/BF01869388, PMID 3783658
  2. 1 2 4,4'-ジイソチオシアナトスチルベン-2,2'-ジスルホン酸二ナトリウム塩水和物
  3. ↑ Lane, Michelle; Baltz, Jay M.; Bavister, Barry D. (1999), “Bicarbonate/Chloride Exchange Regulates Intracellular pH of Embryos but Not Oocytes of the Hamster”, Biology of Reproduction 61 (2): 452–457, doi:10.1095/biolreprod61.2.452, PMID 10411526
  4. ↑ “赤血球の代謝センサー「バンド3」の構造を解明”. 理化学研究所 (2010年1月22日). 2013年6月18日閲覧。