This is I
| This is I | |
|---|---|
| 監督 | 松本優作 |
| 脚本 | 山浦雅大 |
| 製作 | 窪田義弘 |
| 製作総指揮 | 佐藤善宏 |
| 出演者 |
望月春希 斎藤工 木村多江 千原せいじ 中村中 吉村界人 MEGUMI 中村獅童 |
| 音楽 | 小瀬村晶 |
| 撮影 | 榊原直記 |
| 編集 | 宮島竜治 |
| 製作会社 | Netflix |
| 配給 | Netflix |
| 公開 | 2026年2月10日 |
| 上映時間 | 130分 |
| 製作国 |
|
| 言語 | 日本語 |
『This is I』(ディス イズ アイ)は、2026年2月10日よりNetflixで世界独占配信された日本の映画である。はるな愛の半生と、性別適合手術に取り組んだ医師・和田耕治の歩みをもとに、主人公アイが女性として生きていく過程と和田との関わりを描く。監督は松本優作、企画は鈴木おさむ、主演は望月春希[1][2][3]。
あらすじ
幼い頃から「聖子ちゃんのようなアイドルになりたい」と願っていた大西賢示は、周囲の視線や偏見に苦しみながら成長する。やがてショーの舞台で「アイ」としての居場所を得た賢示は、形成外科医の和田耕治と出会い、和田が初めて執刀する性別適合手術の患者となる。アイとの出会いを通じて、和田もまた本当の医療とは何かに向き合っていく[2][1][3][4]。
キャスト
- アイ / 大西賢示 - 望月春希[1][2]
- 和田耕治 - 斎藤工[1][2]
- 初恵 - 木村多江[5][2]
- 和孝 - 千原せいじ[5][2]
- アキ - 中村中[5][2]
- タクヤ - 吉村界人[5][2]
- 裕子 - MEGUMI[5][2]
- 鶴久 - 中村獅童[5][2]
- ジェニファー - ゆしん[6]
そのほかの出演者
スタッフ
- 監督 - 松本優作[1][3]
- 脚本 - 山浦雅大[1][3]
- 企画 - 鈴木おさむ[1][3]
- 特別協力 - はるな愛[1][3]
- エグゼクティブプロデューサー - 佐藤善宏[1][3]
- プロデューサー - 窪田義弘[1][3]
- ラインプロデューサー - 保中良介[1][3]
- 撮影 - 榊原直記[3]
- 照明 - 柴田雄大[3]
- 録音 - 竹内久史[3]
- 美術 - 我妻弘之[3]
- 衣装デザイン - 宮本茉莉[3]
- ヘアメイク - 板垣実和、結城春香[3]
- 装飾 - 大和昌樹[3]
- 編集 - 宮島竜治[3]
- 音楽 - 小瀬村晶[1][3]
- 振付 - akane[8][3]
- 助監督 - 井手博基[3]
- VFXプロデューサー - 長井由実[3]
- 整音 - 藤島敬弘[3]
- 音響効果 - 井上奈津子[3]
- 制作プロダクション - TOHOスタジオ[1][3]
- 音声ガイド製作 - IMAGICAエンタテインメントメディアサービス[4]
製作
企画の経緯
本作は、はるな愛の自伝『素晴らしき、この人生』と、和田耕治・深町公美子の共著『ペニスカッター 性同一性障害を救った医師の物語』をもとに企画された[2][3]。企画を担当した鈴木おさむは、2021年11月に和田耕治の存在を知ってその著書を読み、以前から聞いていたはるな愛の人生の話と重ね合わせることで企画の着想を得た。企画は2022年にNetflixへ持ち込まれ、映画として製作された[1]。
Netflix日本のコンテンツ部門マネージャーでエグゼクティブプロデューサーの佐藤善宏は、LGBTQ+をめぐる話題が当事者から離れて政治的な対立のための道具のようにみえること、そのために取り扱いの難しい問題のようにされることに違和感があったとし、本作をひとりの人間の物語として描く方針を採ったと述べている[9]。
演出と表現
監督の松本優作は、昭和から平成初期の時代設定を単に写実的に再現するのではなく、当時の空気感を踏まえながらファンタジックに再構築することを志向した[9]。色彩設計では、トランスジェンダーカラーでもあるスカイブルーから白、ピンクへ順に移ろうように設計され、トランスジェンダーの性のあり方をめぐる移ろいを表現した[9]。
また、LGBTQ+を扱う作品に多い暗いイメージとは異なる作品を目指し、口パクとダンスで感情を表現する「エア・ミュージカル」の手法が採用された[9]。劇中では昭和から平成にかけてのヒット曲12曲が使用され、ダンスシーンの振付はakaneが担当した[8]。
当時のアイを再現するためにはるな愛本人が全面協力を行い、自身の過去映像や写真を提供し、時代感や衣装の再現に大きく貢献している。TVで始めて「エアあやや」を披露するシーンで使用されたマイクは、はるな愛本人が実際に使用していたものである[10]。
和田クリニックのロケセットは和田医師の家族の記憶を元に忠実に再現しており、実際に使用されていたものを借りている。クリニック内の医師免許や医療関係の書物、オブジェは全て本物である[10]。
また、当時関西では発売されていなかったペヤングカップ焼きそばが登場しているが、これは和田医師の大好物であり、家族が購入し大阪に送っていたというエピソードを忠実に再現したものである[11][12]。
冗談酒場で「チェリーブラッサム」を披露した際の早着替えはCG未使用で、望月本人が衣装を3枚重ね着した3連続ギミックを実際に行い、16テイク目で成功した[10]。
作品クライマックスであるミス・インターナショナル・クイーンの場面は、本場タイのステージを忠実に再現しており、主催者からロゴやポスタービジュアル、映像の貸し出し等で全面協力が行われている[10]。現実ではそのような場面はなかったが、ステージで「夏の扉」のパフォーマンスを披露するという、はるな愛本人の夢を叶えた[13]。シーンは長回しの1テイク1カットで非常に難しいものであり、途中カメラの故障等がありながらも13テイク目で成功。現場は大歓声のお祭り騒ぎとなった[13]。
キャスティングと役作り
主人公・大西賢示役のオーディションには、トランスジェンダー当事者を含む幅広い応募者が集まった。選考は複数回にわたって行われ、本編に近い条件でのカメラテストも経て、望月春希が起用された[1][9]。望月は演技レッスンや監督とのワークショップを重ねて役作りを行った[7][14]。
また、望月は「エアあやや」のパフォーマンスにあたり、はるな愛から直接指導を受けた[15][16]。斎藤工は和田耕治の役作りにあたり、和田の息子たちに所作や筆跡などの細部について聞き取りを行った[17]。
使用楽曲
作品に使用された楽曲は以下の12曲である[8]。
- 「Diamonds<ダイアモンド>」 - プリンセス プリンセス
- 「夏の扉」 - 松田聖子
- 「チェリーブラッサム」 - 松田聖子
- 「SWEET MEMORIES」 - 松田聖子
- 「赤道小町ドキッ」 - 山下久美子
- 「スローモーション」 - 中森明菜
- 「あの娘とスキャンダル」 - チェッカーズ
- 「survival dAnce 〜no no cry more〜」 - TRF
- 「オリビアを聴きながら」 - 杏里
- 「My Revolution」 - 渡辺美里
- 「ね〜え?」 - 松浦亜弥
- 「Yeah! めっちゃホリディ」 - 松浦亜弥
配信・反響
2025年10月に製作と主要キャストが発表され[1]、同年12月には追加キャストを含む予告映像が公開された[2][5]。2026年1月15日には本編映像と使用楽曲12曲が解禁され[8]、同年2月5日には藤原紀香、星田英利、山村紅葉の出演を含むメイン予告が公開された[7]。
作品は2026年2月10日よりNetflixで世界独占配信された[4][3]。視覚に障がいのある人向けの日本語音声ガイドにも対応し[18][4]、ガイドははるな愛自身が読んでいる。
配信直後には日本国内のNetflix「今日の映画TOP10」で1位を記録[19]。その後、初登場から2週連続で1位を獲得した[20]。
Netflixのグローバルランキング(非英語作品)で、2月9日〜2月15日でベスト10入り。いくつかの批評サイトでは共通して主演の望月に称賛が向けられた[21]。
脚注
出典
- 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 “はるな愛と医師の実話をNetflixで映画化 鈴木おさむ企画『This is I』2026年2月配信へ”. Real Sound映画部. blueprint (2025年10月24日). 2026年3月8日閲覧。
- 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 “はるな愛の実話描くNetflix映画『This is I』予告編公開 木村多江、吉村界人ら新キャストも”. Real Sound映画部. blueprint (2025年12月16日). 2026年3月8日閲覧。
- 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 “映画「This is I」”. 映画.com. 2026年3月8日閲覧。
- 1 2 3 4 “This is I”. Netflix. 2026年3月8日閲覧。
- 1 2 3 4 5 6 7 “Netflix映画『This is I』初予告 木村多江、千原せいじ、中村中、吉村界人、MEGUMI、中村獅童ら出演”. ORICON NEWS (2025年12月16日). 2026年3月8日閲覧。
- ↑ 佐藤ちひろ (2026年2月23日). “(3ページ目)幻のアイドル解散、700万円持ち逃げ、仮面うつ病…ゆしんが明かす波瀾万丈の芸能人生「大好きなはるな愛さんの作品に関われて光栄」”. 集英社オンライン. 集英社. 2026年3月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2026年3月8日閲覧。
- 1 2 3 4 5 “Netflix映画「This is I」予告映像公開。はるな愛ゆかりの藤原紀香が名物プロデューサー役に”. AV Watch (2026年2月5日). 2026年3月8日閲覧。
- 1 2 3 4 “Netflix映画『This is I』本編映像公開 松田聖子、松浦亜弥ほか作品に登場する12曲明らかに”. Real Sound映画部. blueprint (2026年1月16日). 2026年3月8日閲覧。
- 1 2 3 4 5 “はるな愛と医師を描いたNetflix映画『This is I』は、こうして“自分らしさ”の物語としてつくられた”. WIRED.jp (2026年2月20日). 2026年3月8日閲覧。
- 1 2 3 4 “【This is トリビア】「This is I」がさらに楽しく、感動的になる“7つの秘密” : 映画ニュース”. 映画.com. 2026年4月15日閲覧。
- ↑ “千原ジュニア、『This is I』で話題のはるな愛に“唯一の矛盾”を指摘 大阪の医師がペヤングを食べていた理由(リアルサウンド)”. Yahoo!ニュース. 2026年5月28日閲覧。
- ↑ “はるな愛、性別適合手術の恩人医師に感謝「わたしの想いに寄り添い命を救ってくれて」(日刊スポーツ)”. Yahoo!ニュース. 2026年5月28日閲覧。
- 1 2 “Netflix映画『This is I』はるな愛の“夢”をかなえたMIQシーンの裏側|シネマトゥデイ”. シネマトゥデイ (2026年3月1日). 2026年4月15日閲覧。
- ↑ “斎藤工、『This is I』新人・望月春希を絶賛 「出会いが人生のターニングポイント」”. Real Sound映画部. blueprint (2026年1月27日). 2026年3月8日閲覧。
- ↑ “はるな愛「This is I」鑑賞しウルウル 望月春希にエアあやや直接指導「私よりもうまい」と太鼓判”. 映画.com (2026年2月10日). 2026年3月8日閲覧。
- ↑ “はるな愛、伝説の“エアあやや”誕生秘話『This is I』主演・望月春希が体現 魂のパフォーマンス”. シネマトゥデイ (2026年2月21日). 2026年3月8日閲覧。
- ↑ “18歳ではるな愛役を熱演、斎藤工も「宝石のよう」と絶賛する新人・望月春希とは何者か?《『This is I』本日配信スタート》”. 文春オンライン (2026年2月10日). 2026年3月8日閲覧。
- ↑ “はるな愛、自身の原点描く映画『This is I』鑑賞後に大粒の涙 キャスト陣に感謝の思い伝える「優しくて、感謝の気持ちになりました」”. ORICON NEWS (2026年2月9日). 2026年3月8日閲覧。
- ↑ “望月春希の圧倒的なきらめきがここに Netflix映画『This is I』が肯定する“自分だけの居場所””. Real Sound映画部. blueprint (2026年2月17日). 2026年3月8日閲覧。
- ↑ “Netflix週間視聴ランキング(映画)『This is I』2週連続1位、『超かぐや姫!』劇場でも異例のヒット【2/16/26 - 2/22/26】”. オリコンニュース. 2026年4月15日閲覧。
- ↑ “「はるな愛って誰?」話題の伝記映画が海外TOP10入り!新星・望月春希に熱視線【Netflix世界ランキング/映画 ネトフリおすすめ】”. BANGER!!!. 2026年4月15日閲覧。