ファントリド

ファントリド
Phantolide[1]
物質名
識別情報
ECHA InfoCard 100.035.766
CompTox Dashboard (EPA)
性質
C17H24O
モル質量 244.378 g·mol−1
外観 白色の結晶
匂い ムスク香
融点 35-40℃
沸点 102-113℃(26.7Pa)
有機溶媒への溶解度 アルコール、油類に可溶
危険性
致死量または濃度 (LD, LC)
1.7g/Kg(ラット、経口)
関連する物質
関連する多環状ムスク トナリド
ガラクソリド
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。

ファントリド(英: Phantolide)は、化学式C17H24Oで表される、多環状合成ムスクの一つである。1900年代前半から研究が行われ[1]、ニトロ基を持たない初の合成ムスクとして製品化された[2]。ファントリドの名称は、Polack's Frutal社の商標である[1]。

用途

大環状ムスクと同様の、動物臭を思わせる強い香りと保留性を持ち、アルカリや光に安定する特徴から、石鹸や化粧品向けの比較的低価格の香料として使用される[2]。ヨノンやサンダルウッドの香りとの調和が良好である。通常は立体異性体の混合物の結晶として市販されるが、ペースト状の製品もある[1]。光毒性を示すため、日光に当たる皮膚に使用する際は5%以下での調合が望ましい[2]。

合成

p-シメンと、硫酸を触媒として2-メチル-2-ブタノール、または酢酸と硫酸を触媒として2-メチル-2-ブテンのいずれかからメチルインダンを得て、これを塩化アセチルでアセチル化することにより合成される。

脚注

  1. 1 2 3 4 『合成香料』
  2. 1 2 3 『香料の物質工学』

参考文献

  • 湖上国雄『香料の物質工学 -製造・分析技術とその利用』地人書館、1995年、132頁。ISBN 4-8052-0491-5。 
  • 印藤元一『合成香料 化学と商品知識』化学工業日報社、2005年、411-412頁。ISBN 4-87326-460-X。