GPT-4.5

Generative Pre-trained Transformer 4.5 (GPT-4.5)
開発元 OpenAI
初版 2025年2月27日 (2025-02-27)[1][2][3]
前身 GPT-4o
後継
種別
ライセンス プロプライエタリ
公式サイト openai.com/ja-JP/index/introducing-gpt-4-5/

GPT-4.5(ジーピーティーフォーポイントファイブ、Generative Pre-trained Transformer 4.5)は、OpenAIが開発したGPTシリーズの大規模言語モデルである。2025年2月27日リリース[1][2][3]。GPTシリーズでは最後の非推論モデルとなった[4]。

概要

開発中のコードネームはOrion(オリオン)[4][5]。

2025年2月27日、GPT-4.5はリサーチプレビューとして公開された。OpenAIは、GPT-4.5を「これまでで最大規模かつチャットに最適なモデル」と紹介した[3][2][3]。OpenAIは、GPT-4.5のリリース時に「最大かつ最高の会話用モデルで、より幅広い知識ベースを持ち、より自然な対話が可能」として、実用的用途での優位性をアピールした[3]。

GPT-4.5の初期テストでは、GPT-4oに比べてより会話が自然になり、EQ向上、知識ベース拡大とユーザーの意図への追従能力向上、ハルシネーション低減などが期待された[2]。一方で、GPT-4.5は教師なし学習であることから、複雑な数学の問題を解くなどの論理的解決力は低く、段階的な論理展開を必要とする問題では精度が下がるとされる[3]。

OpenAIはGPT-4.5のリリース時に、当初はAPIとChatGPTの有料プラン「Pro」で利用可能とし、順次すべての有料プラン(Plus、Pro、Teams、Enterprise、Edu)で利用可能とする予定と発表した[2]。

2025年5月14日には、高速軽量モデルのGPT-4.5 mini(ジーピーティーフォーポイントファイブ ミニ)をChatGPTで提供開始、有料プランではGPT-4o miniを置き換え、無料プランではGPT-4oの利用上限に達した際のフォールバックモデルとして提供した[6]。

初代GPT-4(2023年3月14日リリース)は高度な推論能力と正確性を備えたモデルとして登場し、その改良版であるGPT-4 Turbo(2023年11月6日リリース)は処理速度向上と低コスト化、長文コンテキスト対応を実現した。GPT-4o(2024年5月13日リリース)は、テキストだけでなく画像や音声をシームレスに理解できる、本格的マルチモーダル対応を実現した。なお、GPT-4.5のリリースから約2か月後、2025年4月14日にGPT-4.1がリリースされた(バージョン番号とリリース日が前後している)。

能力

GPT-4.5は主に教師なし学習を用いて訓練されており、これにより(明示的な)推論なしにパターン認識、関連性の発見、創造的な洞察の生成能力が向上している。この手法は、教師ありファインチューニングおよび人間のフィードバックからの強化学習 (RLHF) と組み合わされた。訓練にはMicrosoft Azureのスーパーコンピュータが使用された[1]。

OpenAIのCEOであるサム・アルトマンは、GPT-4.5を「巨大で高価なモデル」と表現した[7][8]。そのため、GPU不足によりGPT-4.5のリリースが遅れたことも同時に明かした[7]。GPT-4.5のリリース(2025年2月)時点で、OpenAIのAPI経由での料金は、100万入力トークンあたり75ドル、100万出力トークンあたり150ドルであるのに対し、GPT-4oでは100万入力トークンあたり2.50ドル、100万出力トークンあたり10ドルである[9]。

GPT-4.5は、MMLUテストセットで評価された。テストはアラビア語、ベンガル語、中国語、英語、フランス語、ドイツ語、ヒンディー語、インドネシア語、イタリア語、日本語、朝鮮語、ポルトガル語、スペイン語、スワヒリ語、ヨルバ語の15言語で行われ、GPT-4.5はその全てにおいてGPT-4oを上回る性能を示した[10]。

2025年3月に発表されたプレプリント研究(査読前論文)では、GPT-4.5がチューリング・テストに合格したことが示された[11]。

反響

GPT-4.5のリリースについて、『The Verge』や『Axios (ウェブサイト)』など、多くのメディアが報道した[12][13]。

ジャーナリストのCade Metzは『ニューヨーク・タイムズ』紙上で、GPT-4.5が「一つの時代の終わりを意味し」「GPT-4ほどの興奮を生む可能性は低い」と述べた[14]。

脚注

  1. 1 2 3 “GPT‑4.5 が登場”. OpenAI (2025年2月27日). 2025年2月28日閲覧。
  2. 1 2 3 4 5 “モデル リリースノート - GPT-4.5 の提供開始(2025年2月27日)”. OpenAI (2025年2月27日). 2026年5月16日閲覧。
  3. 1 2 3 4 5 6 “OpenAIがGPT-4.5をリリース、「これまでで最大かつ最高の会話用モデル」とアピール”. Gigazine (2025年2月28日). 2026年5月16日閲覧。
  4. 1 2 “「GPT-4.5」と「GPT-5」のリリース予定にOpenAIのCEOが言及、GPT-4.5は最後の非推論モデルでGPT-5は複数の技術を統合OpenAIがGPT-4.5をリリース、「これまでで最大かつ最高の会話用モデル」とアピール”. Gigazine (2025年2月13日). 2026年5月16日閲覧。
  5. ↑ Zeff, Maxwell (2025年2月27日). “OpenAI unveils GPT-4.5 'Orion,' its largest AI model yet” (英語). TechCrunch. 2025年3月1日閲覧。
  6. ↑ “モデル リリースノート - すべてのユーザー向け ChatGPT で、GPT-4o mini に代わり GPT-4.1 mini の提供開始(2025年5月14日)”. OpenAI (2025年5月14日). 2026年5月16日閲覧。
  7. 1 2 “OpenAIはGPU不足でGPT-4.5のリリースを遅らせている”. Gigazine (2025年3月3日). 2026年5月16日閲覧。
  8. ↑ Novet, Jordan (2025年2月27日). “OpenAI launching GPT-4.5, its next general-purpose large language model” (英語). CNBC. 2025年3月1日閲覧。
  9. ↑ “Pricing” (英語). OpenAI. 2025年2月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年2月28日閲覧。
  10. ↑ OpenAI (2025年2月27日). OpenAI GPT-4.5 System Card (PDF) (Report) (英語). 2025年3月3日閲覧.
  11. ↑ “Large Language Models Pass the Turing Test” (英語). arXiv. (2025年3月31日) 2025年4月3日閲覧。
  12. ↑ Warren, Tom (2025年2月27日). “OpenAI announces GPT-4.5, warns it's not a frontier AI model” (英語). The Verge. 2025年2月28日閲覧。
  13. ↑ Fried, Ina (2025年2月27日). “OpenAI debuts GPT-4.5, its biggest model yet” (英語). Axios. 2025年2月28日閲覧。
  14. ↑ Metz, Cade (2025年2月27日). “OpenAI Unveils GPT-4.5 for More 'Natural Conversation'” (英語). The New York Times. ISSN 0362-4331 2025年2月28日閲覧。

関連項目

外部リンク