LOVE BRACE

『LOVE BRACE』
華原朋美 の スタジオ・アルバム
リリース
録音
レコーディング
  • tetsuya komuro sequence(1102st、1103st、1104st)
  • A&Mレコーディング・スタジオ(ロサンゼルス)
  • 一口坂スタジオ
  • 一口坂河口湖スタジオ
  • ウッドストック軽井沢レコーディングスタジオ
  • ビクタースタジオ
  • 観音崎マリンスタジオ
  • キャピトル・スタジオ(Bスタジオ、ロサンゼルス)
  • オーシャン・スタジオ(ロサンゼルス)
ミキシング
  • PRIME-MIX studio
  • サウンドインスタジオ
  • ララビー・サウンド
ジャンル J-POP
時間
レーベル ORUMOK RECORDS
プロデュース 小室哲哉
チャート最高順位
  • 週間1位(通算2週、オリコン)
  • 1996年度年間9位(オリコン)
  • 歴代アルバムランキング40位(オリコン)
ゴールドディスク
華原朋美 アルバム 年表
LOVE BRACE
(1996年)
storytelling
(1997年)
EANコード
EAN 4988102123352
(PICX-1004)
『LOVE BRACE』収録のシングル
  1. 「keep yourself alive」
    リリース: 1995年9月8日
  2. 「I BELIEVE」
    リリース: 1995年10月11日
  3. 「I'm proud」
    リリース: 1996年3月6日
  4. 「LOVE BRACE」
    リリース: 1996年7月22日(リカット)

『LOVE BRACE』(ラヴ・ブレス)は、華原朋美の1枚目のオリジナル・アルバム。1996年6月3日にORUMOK RECORDSより発売された。

解説

音楽性

  • 当初の企画は「『keep yourself alive』『I BELIEVE』をリードシングルとしたミニアルバム」であり、1996年2月の発売を予告していた[1]。
  • レコーディングの際、小室は決して妥協を許さず、厳しい態度で指導・指摘を繰り返し、それに華原は泣きながらついていった[2]。
  • 最初から最後まで通して歌った曲はほとんどなく、4小節や8小節ごとにサンプリング感覚で録っていった。その理由として小室は、「まだ歌い慣れていない頃の彼女(華原)は声のコンディションに波があったから」「(華原は)自由奔放な性格のため、曲をしっかり憶えてから録音に臨むという感じでもなかった」と振り返っている。細切れに録っていく過程で、華原の歌にインスパイアされて次のメロディを変更することもあった。こうした手法を小室は「それまでにあまりやったことのないレコーディング方法で、むしろ楽しかった」と語る一方、「当時はまだハードディスクではなくテープに録っていたから、レコーディング・エンジニアのみなさんはパンチイン/パンチアウトの作業が大変だったんじゃないかな」と振り返っている[3]。
  • ミキシングはアメリカのスタジオで行われたが、小室は日本語の歌詞を重点に置かない仕上がりに納得できず、ギリギリのスケジュールで小室一人で1からミキシングをやり直した[4]。その甲斐もあり、小室は「終始コンセプトに忠実であり、良く出来ているお気に入りのアルバム」と語っている[5]。
  • 華原の歌声を最大限に引き立てるために、ストリングスアレンジのランディ・ウォルドマンやギターの松尾和博を除いて外部のミュージシャンをほとんど起用せず、基本は小室の打ち込みによってサウンドを作り、ヴォーカルのパートも華原と小室の二人のみで仕上げるという最小限の人数で制作された[3]。
  • 華原曰く「映画を見て終わるような最初から最後まで通しで聴いてほしい作品」。

チャート成績、記録

  • デビュー9か月目で、シングル・アルバム通して初のオリコンチャート1位を獲得した。
  • 初動でミリオンセールスを記録し、当時のファーストアルバム初動売上で歴代最高を記録。この記録は後に宇多田ヒカルの『First Love』、倉木麻衣の『delicious way』が更新し、現在は歴代3位となっている。2020年現在でも日本の歴代アルバム売上39位(オリジナルアルバムでは22位)の大ヒット作品となっている。
  • 登場7週目でダブルミリオンを達成し、同年のオリコン年間アルバムチャート9位、年間アーティストセールス6位を記録した。

プロモーション

  • 本作の大ヒットを記念して発売から2週間後、新高輪プリンスホテルにて“華原朋美ヒット記念パーティー”が開催され、小室やdosらが祝福に駆けつけ、業界・報道関係者1000人以上が出席し、大変な賑わいとなった[6]。その際、来場者には記念品として、非売品の販促用テレホンカードセット(4枚組・特製台紙付き)や、2枚1組の生ブロマイドが封入された特製パンフレット(非売品、A4サイズ)も配布された。

批評

  • 深田恭子がお気に入りのCD1位に本作を挙げている。他にも、2000年7月の「music-enta」フェイバリットソングのコーナーでは、2位に「MOONLIGHT」、1位には「I'm proud」を選んでいる。

収録曲

CD
全作曲・編曲: 小室哲哉。
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.「LOVE BRACE [overture]」 小室哲哉
2.「Just a real love night」小室哲哉小室哲哉
3.「keep yourself alive [more rock]」小室哲哉小室哲哉
4.「Living on…!」小室哲哉小室哲哉
5.「I BELIEVE [album earth mix]」小室哲哉小室哲哉
6.「summer visit」小室哲哉小室哲哉
7.「MOONLIGHT」小室哲哉・華原朋美小室哲哉
8.「I'm proud [full version]」小室哲哉小室哲哉
9.「Somebody loves you」小室哲哉小室哲哉
10.「LOVE BRACE」小室哲哉小室哲哉
11.「I BELIEVE [play piano]」 小室哲哉
合計時間:

楽曲解説

  1. 「LOVE BRACE [overture]」
    オーケストラによるインストゥルメンタル。曲間なしで「Just a real love night」に繋がる。
  2. 「Just a real love night」
    DDIポケット(現・ウィルコム) CMソング。CMには華原本人が出演した。
    冒頭の雑踏音に関して、当初は「イントロで東京駅の効果音を使用」とされていたが、2013年4月29日~5月5日放送の『小室哲哉 Radio Digitalian』の中で小室が直々に「ニューヨークでレコーディングをしていて、SEの音はマンハッタン五番街です。(この放送をきっかけに)Wikipediaも訂正されるとすごいですね。」と冗談まじりに訂正を求めていた。因みにこのSEの音は、前年に開催されたtrfの東京ドームライブ内において『Happening Here』の冒頭でも同音源が使用された。
    早口の英語で歌わなければいけないパートで華原の舌が回らない所を見かねた小室が譜面に片仮名を書き込むことでクリアした[7]。
    後にリリースされたベスト盤では、イントロとエンディング(カットアウト)が異なっており、最初のベスト『kahala compilation』及びパイオニアLDCによる企画ベスト『Best Selection』にはイントロを大幅にアレンジし最後をカットアウトしたもの(テレビで歌唱されたアレンジ)が収録された。2015年リリースのベスト盤『ALL TIME SELECTION BEST』には冒頭からフェードインし、それ以外は当該の音源で収録されている。
  3. 「keep yourself alive [more rock]」
    デビューシングル。華原が歌ったパートはそのままに、小室のコーラスが更に厚く重ねられてギター・サウンドを前面に押し出したリミックス[7]。
  4. 「Living on…!」
    ハウス調の曲。本人の苦手としていた低音にも挑戦し、小室は新たな才能に気付いたと語っていた。
    華原がデモテープをもらったのが歌入れ直前だったが、4回リピートして聞いて華原自身も不思議に思うほどに感覚にスムーズに合い、歌入れは1時間で終わった。本楽曲でハモりに始めてチャレンジした[7]。
  5. 「I BELIEVE [album earth mix]」
    2ndシングル。アルバムのコンセプトに合わせてリズムそのものから変えて、終始バラード調にアレンジした[7]。
  6. 「summer visit」
    華原本人はこの曲をシングルカットしたかったと語るほどお気に入りの曲である。
    「楽曲の雰囲気を実感しながらやってほしい」という小室の配慮で、小室が車を走らせ観音崎の海の見えるスタジオでレコーディングを行った[7]。
  7. 「MOONLIGHT」
    小室と華原の共作詞によるピアノの弾き語りナンバー。歌詞は「漢字を使うのはイメージにそぐわない」という華原の意向で当時の華原の日記からの引用され、全てひらがなで表記され、童話を意識している[7]。アルバム発売の翌月、4thシングル「LOVE BRACE」のカップリングとしてリカットされた。
  8. 「I'm proud [full version]」
    3rdシングル。シングルバージョン(「RADIO EDIT」)では省かれていた間奏や最後のサビの歌詞が収録されたフルバージョン。
  9. 「Somebody loves you」
    小室と華原のコーラスが絡み合う。
    華原は『相手の気持ちを考えずに自分の正直な気持ちを言う』『ディズニーランドに行きたい』等本来の私の本質が詞に描かれてしまった様だ」と評している[7]。
  10. 「LOVE BRACE」
    本作のタイトル曲。ジャケットにも登場する小室が華原にプレゼントしたカルティエのブレスレットがテーマとなっている。
    このアルバムにおける王様ということで本作の中で最後にレコーディングされ、アルバム発売の翌月に4枚目のシングルとしてリカットされた。
  11. 「I BELIEVE [play piano]」
    小室によるアコースティック・ピアノ曲。最後には華原に最初に提供した曲の一部が収録されて、締められている。
    華原はアルバムのイメージとして「優しくて、柔らかなピアノの音」が浮かび、アルバム制作の際に華原が小室に対する唯一の依頼として「ピアノのインストゥルメンタルを入れて欲しい」とお願いされたことで出来上がった[8]。

クレジット

レコーディング・メンバー

スタッフ

  • 小室哲哉 – プロデュース
  • キース・“KC”・コーエン(Keith "KC" Cohen) – ミキシング
  • 若公俊広 – レコーディング
  • 鯖瀬敏秋 – レコーディング
  • 根本直明 – レコーディング
  • 松村茂 – レコーディング
  • 村上章久 – シンセサイザープログラミング
  • tetsuya komuro sequence's CREW – イクイップメントオペレーション
  • 山口としのり – A&R
  • ダイアモンドヘッズ – アートディレクション、デザイン
  • 森川昇 – 写真撮影

[9]

出典

注釈
  1. ↑ 5thアルバム『Love Again』のみとなっていたが、2023年10月26日に全楽曲が一斉解禁された。
出典
  1. ↑ 角川書店刊「東京ウォーカー」1996年1月23日号「テクノロジー満載の小室ワールドを体感!」p.84より。
  2. ↑ 小学館刊『女性セブン』1996年8月22・29日合併号「彼女が『女の鑑』といわれる理由」p.52より。
  3. 1 2 ステレオサウンド刊『小室哲哉 読音1』2024年発行、p.44-50より。
  4. ↑ 集英社刊『華原朋美を生きる。』華原朋美著p.156より。
  5. ↑ マガジンハウス刊『GINZA』2017年4月号「岡村靖幸 presents 音楽のはなし with 小室哲哉」p.113より。
  6. ↑ “華原朋美ヒット記念パーティー概要”. Planet TK. 1999年4月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2026年3月21日閲覧。
  7. 1 2 3 4 5 6 7 角川書店刊『月刊カドカワ』1996年7月号「立体特集 華原朋美 スピリチュアルメッセージ 『heart to heart』 & ニュー・アルバム『LOVE BRACE』全曲紹介」pp.148-160より。
  8. ↑ 角川書店刊「CDでーた」1996年6月20日号「華原朋美 1stアルバム『LOVE BRACE』発表 11個の"宝物"」pp.11-13より。
  9. ↑ CDに封入されているブックレット